スマホを活用 高齢者の健康管理と見守り/岩手・釜石市

2017年06月19日岩手放送ニュース

 
県立大学は高齢者の一人暮らし世帯などに向けてスマートフォンを使って健康管理や見守りを行う社会実験を釜石で開始しました。

県立大学社会福祉学部の小川晃子教授はおととしから釜石市の高齢者施設と共同で地域のお年寄りの見守りに携帯電話などの情報システムを役立てる社会実験に取り組んでいます。

19日はスマートフォンやタブレット端末を使って民間企業が開発したアプリで体の調子を入力したり血圧を測定したりして結果を高齢者施設に送る見守りシステムの説明会が行われました。参加したのは釜石市の平田、唐丹地区に暮らす60代から80代の高齢者15人です。

ほとんどの参加者がスマートフォンの操作ははじめてでしたが、学生たちの説明を真剣に聞きながら血圧を測定し、アプリを立ち上げて送信する手順を学んでいました。

(参加した女性)「私もいまひとりで暮らしているのでお話聞いたときにとても良いと思いました」

(岩手県立大学社会福祉学部小川晃子教授)「スマホで画面の絵を押すという操作は簡単なので多少認知機能が落ちてもすぐできます。操作性を高齢者にあわせて簡単にしていけば可能性はどんどん広がると思います」

参加者には実験に使うアプリが入ったスマートフォンと血圧計が貸し出されました。県立大学は今後1年間このシステムを高齢者に使ってもらい課題を抽出するとともに、民生委員や買い物支援の仕組みなどと連動しながらより効果的な見守りの仕組みを探ることにしています。