郵便局の高齢者見守り 利用300人にとどまる

2017年04月18日朝日新聞

 
 日本郵便が高齢者の「みまもりサービス」の強化に乗り出した。2013年からサービスを始めたが、利用者は、自治体からの委託を含め、現時点で12都道県約300人にとどまる。ライバルの参入が相次ぐなか、全国の郵便局のネットワークをいかすため、てこ入れをはかる。
 郵便局員が高齢者の自宅を月1回訪ね、体調などを聞き取って離れて暮らす家族らに報告するサービスで、月額2138円(税込み)。ただ、個人の利用者は低調だ。同社幹部は「多くの企業が参入しているうえ、自治体の無料サービスもある。想定外の伸び悩みだ」と分析する。

 同社は4月から、茨城県大子町の委託を受けて同町でのサービスを始めた。自治体と契約するのは東京都檜原村に続き2例目。大子町では、タブレット端末を使い、過去の記録や訪問スケジュールの管理を強化する。村田秀男広報室長は「お金を払っても有用とお客さんに認めてもらえるサービスをつくりたい」と話す。