エヌジェイアイ、高齢者の見守りセンサー 寝床に敷くだけ

2017年02月26日日経新聞

 
 医療・介護サービスのエヌジェイアイ(福島県郡山市)は26日、ベッドの下に敷いて高齢者の心拍などを把握する見守りセンサーを発売すると発表した。高齢者が身体に装着したり、操作したりする必要がなく、データはスマートフォン(スマホ)などで常時受信できるのが特徴。高齢者の家族や介護施設などのニーズが高いとみて、3月30日に販売を始める。

 商品は「安心ひつじα(アルファ)」で、マットレスや布団の下に置く帯状の医療機器。心拍、呼吸のほか、体を起こす体動や離床も検知するため、起床や就寝の時刻も推定できる。価格は1台5万8千円(税別)とし、スマホの専用アプリは無料で提供する。パソコン画面には最大60人のデータを表示できるため、病院などの見回り負担も軽減できるとみている。

 日本大学工学部(同市)や総合南東北病院(同市)と連携し、同社が運営する高齢者施設や一般世帯で実証実験を進めてきた。橋本弘幸社長は26日の記者会見で「在宅医療・介護に活用してもらい、介護離職による企業の人手不足の解消にも寄与したい」と強調した。