高齢者 電話で見守り/和歌山
2017年05月26日読売新聞
広川町は、電話で高齢者の安否や体調を確認する日本郵便の見守りサービスを導入することを決め、25日に同社近畿支社と覚書に調印した。町は6月上旬から利用者を募集し、同月下旬にも開始したい意向だ。
町内に住む在宅の65歳以上の高齢夫婦か単身世帯が対象。午前7時~午後8時台の希望時間に毎日、電話がかかり、体調を問う音声のほか季節などに関する情報が計1分間自動で流れる。
利用者が「元気」なら「1」、「いつも通り」なら「2」、「元気がない」なら「3」を押すと、結果が遠方に住む子供や親類ら指定した最大3か所と町地域包括支援センターにメールで伝わる仕組み。利用者が電話に出なかった場合も通知される。事業費は78万円で、利用者の費用負担はない。
同町の高齢化率は31・7%と県平均の30・9%(2015年10月現在)を上回っており、担当者は「親の安否や体調が毎日確認できるのは、離れた家族には心強い。親子が頻繁に連絡を取り合うきっかけになれば」としている。
同社は2015年10月に試行的に同サービスを開始。県内でも、紀美野町など1市4町内の個人を対象に有料で提供しているが、自治体が導入するのは広川町が全国で3例目、近畿では初めてという。