高齢者見守りサービス センサーで安否確認 光田洋子(マネージャーナリスト)

2016年8月25日東京新聞


 この夏、実家に帰省した人も多いでしょう。数日一緒に過ごせば、ふだん離れて暮らす親の様子や健康状態を察することができます。これから先のことが心配になった人もいるかもしれません。

 そんな人は、高齢者を見守るサービスを利用するのもひとつの方法です。最近は、親の家にセンサー付きの簡単な機器を設置するタイプが多く、警備会社が実施するものや、電気ポットを利用した無線タイプなどもあります。

 例えば、M2Mテクノロジーズが提供する「絆-ONE」(きずなわん)は、人の動きを感じるセンサーが付いた機器を親の家に設置すると、家族はスマホやパソコンで様子を確認できます。一定時間動きがない場合には、コールセンターが安否確認の電話を入れ、家族にメールで知らせてくれます。状況に応じて救急車による搬送などを依頼することもできます。

 この基本プランに加え、高齢者が三つのボタンを操作するだけで各種要望に応じるプランもあります。赤のボタンは緊急時に、緑のボタンは元気だと家族に伝えるあいさつに使います。青のボタンは日常生活を支援するサービスで、コールセンターが電話で買い物代行や家の補修などの注文を聞き、業者を手配します。

 利用料はプランなどで異なりますが、月額2~3000円台。最低利用期間は24カ月で、事務手数料が3000円。設置費用は一部地域を除き6500円です。

 この見守りサービスはマンションの管理会社が住民向けに提供している場合もあります。自治体でも、神奈川県の松田町、奈良県の東吉野村、和歌山県の印南町、日高川町などが高齢の住民向けに補助事業を取り入れています。独自の見守りサービスを実施している自治体もあるので、調べてみてはいかがでしょう。