九電が電力販売の関東進出を発表 親の安否確認サービスも
2016年2月27日産経新聞
九州電力は26日、電力小売りの全面自由化に合わせて、子会社の「九電みらいエナジー」(福岡市中央区)を通じて、関東地方で電力小売り事業を始めると発表した。九州に住む親の安否確認をするサービスも導入し、九州出身の関東在住者にアピールする。4月からの1年で1万件の顧客獲得を目指す。
みらいエナジーの販売エリアは、東京電力管内の9都県で、東電よりも基本料金を低く設定し、月約220キロワット時以上使用した場合に、東電より割安になるようにした。利用者が比較的多い月400キロワット時(40アンペア)の場合、東電より年7200円安く、月700キロワット時(50アンペア)の場合、年2万2千円お得になるという。
合わせて、九電やみらいエナジー契約者を対象に、離れて暮らす親の安否確認サービス「親孝行サポート」を導入する。親と連絡が取れないときに九電社員らが家庭を訪問する。スマートメーター(次世代電力計)を使った高齢の親の見守りサービスも提供する。
九電みらいエナジーは関東在住の九州出身者を150万人程度とみており、関東に進出した九州の企業を中心に営業する。記者会見した穐山(あきやま)泰治社長は「関東は激戦区だが競争力を高めて、成長につなげたい」と述べた。