センサーで高齢者見守り 郡山市と日大、実験へ

2016年1月14日読売新聞


 郡山市は、センサーを使って高齢者の健康状態を把握する見守りシステムの実証実験を、来月から日大工学部(郡山市)と連携して始める。自宅の水道使用状況や脳血流などを把握して異変がないか確認するとともに、データを分析して介護予防などに生かす。

 同学部が開発した水道メーターやベッドセンサー、脳センサーを使用。水道の使用状況から生活リズムを把握し、ベッドセンサーで睡眠時の体の動きや心拍数などを計測する。脳血流の測定を通じてストレス診断を行う。これらのデータはメールの自動送信で蓄積され、健康状態の分析に使われる。

 水道が12時間以上使われていない場合などは、自宅を訪問して異常がないか確認する。市は、市営住宅などに住む65歳以上の一人暮らしや高齢者のみの計10世帯を対象に来年度末まで実験を行い、実用化を目指す。

 12日に市役所で同学部と協定を結んだ品川万里市長は、「高齢者見守りの『郡山モデル』として、県内だけでなく国内外に発信できるような成果を出したい」と期待を示した。