高齢者見守り100号 民生委員発行ミニ新聞
2016年11月30日河北新報
仙台市青葉区の川平地区民生委員児童委員協議会が毎月発行し、地元のお年寄りに届けているミニ新聞「お元気ですか」が12月で100号を迎える。民生委員が季節の身近な話題をA4判1ページにまとめ、見回りの際に配布。会話の潤滑油として浸透しており、今後も発行する。
ミニ新聞は2008年4月創刊。協議会の会員16人が、75歳以上の高齢者がいる約520世帯に配っている。安否確認のため高齢者宅を訪ねる際に「話の種になるようなものがあった方がいい」との声が協議会で上がったのがきっかけだ。
毎号、記事数本と民生委員のメッセージ、行事紹介で構成。地域の祭りや花の名所の紹介、健康情報、防犯対策など多彩な話題を取り上げてきた。イラストは会員が手作業で色を塗り、ぬくもりが伝わってくる。
東日本大震災後は家具の転倒防止策や備蓄、避難路確認の必要性に触れ、防災対策にも力を入れる。
協議会副会長で編集担当の庄司勝男さん(75)は「新しい話題を探すのは大変だが、『いつも見ています』『楽しみにしてるよ』と声を掛けられるとうれしい。励みになる」と語る。
庄司さんは協議会会長の横山昂徳(こうとく)さん(75)とともに、長年続けた民生委員を11月30日で定年退任する。新聞づくりも後任の民生委員にバトンタッチする。100号は既に完成し、12月2日以降に配達する。引き継ぎを兼ね、新委員に同行して配り歩く予定だ。
横山さんは「地区には話し相手を求める1人暮らしの高齢者も多く、毎月届ける新聞がその機会を提供してきた。200号、300号と続けてほしい」とエールを送る。