財産管理など高齢者を支援 城南信金が新サービス
2015年11月18日東京新聞
城南信用金庫(東京都品川区)は十七日、急速に進む高齢化社会に対応するため、高齢者向け支援サービス「いつでも安心サポート」の提供を開始した。顧客の判断能力が低下した場合の財産管理支援など十二のメニューをそろえ、高齢者の不安解消に取り組む。
メニューの一つである「任意後見制度紹介サービス」は、病気などで判断能力が低下した場合に備え、顧客が元気なうちに将来の財産管理計画を立てる手伝いをする。城南信金など五信金が母体の一般社団法人「しんきん成年後見サポート」が後見人として、本人の意思に沿った財産管理をする。
本人だけでなく家族の生活を守るための「家族信託預金」では、信託機能を活用して家族に渡したい分の財産を指定口座で管理。いざという時に円滑な財産引き渡しができる。このほか、一人暮らしの高齢者宅に毎月、信金の職員が積立金の集金に訪れて安否を確認する「見守り定期積金サービス」などにも取り組む。
「しんきん成年後見サポート」は城南信金のほか、さわやか信用金庫(東京都港区)、芝信用金庫(同港区)、目黒信用金庫(同目黒区)、湘南信用金庫(神奈川県横須賀市)の五信金が共同で設立し、新サービスを開発。今後、残る四信金もサービスを開始する。
「しんきん成年後見サポート」の理事長で城南信金相談役の吉原毅氏は「高齢者の安心をさまざまな形で支援する。将来的には関心のある全国の信金にノウハウを提供し、サービスを広げていきたい」と話した。