拘束や接触なしで危険を察知するベッド見守りシステム誕生

2015年11月05日けあNews

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は10月30日、NEDOが実施している技術開発の助成事業を活用した、高齢者向けの非接触・無拘束ベッド見守りシステムが製品化されたと発表した。

製品化されたのは、イデアクエストが慶應義塾大学と共同で開発したベッド見守りシステム「OWLSIGHT(アウルサイト)」。赤外線センシング技術を利用したセンサーによって、要介護の高齢者を見守り、危険が生じた際に、介護者のスマートフォンに通報するシステムである。

危険を察知してスマートフォンに通知

「OWLSIGHT」は、赤外光を利用したセンサーで高齢者に接触したり、拘束したりせずに安全を見守るシステム。

ベッドの枕元側の壁や天井にセンサーを取り付けて、赤外線センサーで安全を見守る。ベッドから立ち上がる、ベッドサイドのさくにもたれ掛かるといった大きな動作から、ふるえなどの小さな動きまで的確に察知。姿勢による危険や、ベッドからの不在を素早く認識しスマートフォンに通報する。

スマートフォンでの表示には、顔などの個別識別ができないように、赤外光を小さな光の集合で表した画像を採用。プライバシーに配慮した設計となっている。

また、記録した画像は約3か月間保存されるため、画像を確認することで、危険に至るまでの経緯を把握・分析できる。

「OWLSIGHT」は10月27日から発売されており、認知症の人や自分で姿勢を直せない筋力が衰えた人などを対象に、病院や介護施設、在宅で介護を受ける高齢者などを対象に、普及を進めていくという。