日中の活動や睡眠測定 OKI、高齢者見守りサービス向け

2015年8月23日日経新聞

 OKIは部屋の中に設置したセンサーで、居住者の日中の活動量と睡眠の深さを継続して測定するシステムを開発した。一人暮らしの高齢者の自宅などに設置し、人工知能でデータを解析する。その結果を、かかりつけの医師や遠隔地に住む家族などに送り、健康管理や異常の早期発見などに役立てる。高齢者の見守りサービス向けに、3年後をめどに実用化する。

 センサーはマイクロ波を出し、部屋の中にいる人の体の動きを測る。日中は移動や体勢の変化をモニターして消費カロリーなどを計算。夜は睡眠中の呼吸に伴う胸の上下の動きを検知して眠りの深さを分析する。

 睡眠不足は高血圧などとの関連が指摘されており、睡眠障害の改善は生活習慣病のリスク低下につながるといわれる。従来、眠りの深さを正確に調べるには病院で睡眠中の脳波を測る必要があり、日常的にモニターするのは難しかった。

 OKIは人工知能を活用して呼吸リズムと眠りの深さの関係を調べた。この結果、自宅でも眠りの深さが測定可能になった。脳波測定と異なり、体に電極などを装着したり専門家が操作したりする必要もない。