お年寄り支援:豊富な品ぞろえ、自由に選択 「見守り」「食品常備」「巡回訪問」「相談」有料で 岡谷の「維新塾」 /長野

2015年7月30日毎日新聞

 地域活性化やまちづくりに取り組む岡谷市のNPO法人「維新塾」は、高齢者の生活支援活動「商人堂(あきんどう)ライフサポートシステム」を始める。見守りのほか、食品・日用品を置き薬的に常備する「配置商品」、定期巡回訪問「商人堂便」、相談・あっせんの「コンシェルジュ」の4事業からなる有料サービスだ。

 少子高齢化社会が進む中、買い物が困難な人や緊急時、生活の不安などに対応する。県元気づくり支援金を活用。同NPOの中島秀明理事長(59)は「複合的な取り組みは全国的にも珍しいのではないか」と話している。

 見守りは、契約者にメインコントローラーと人感センサーなどを配備(ネット環境が整っている場合は計2000円)。人の動きがないなど異常時には、担当者にメール配信される仕組みだ。配置商品は、洗剤や乾電池など日用品や米、缶詰、カップ麺など日持ちのする食品を約30種類専用コンテナに常備。使用した分だけ実費を払う。商人堂便は、安否確認を兼ねて契約家庭を定期巡回訪問する。1回1000円。

 当面は機械設置が可能な35世帯を募集し、運用する。将来的に諏訪地方全体に展開したいという。中島理事長は「各種サービスの幅が広がると思う。定着させ、広めたい」と意気込んでいる。問い合わせは維新塾(0266・24・1419)。【宮坂一則】