高齢者の消費「見守り課題」 政府が白書

2015年6月19日朝日新聞

 政府は19日、消費者政策をまとめた「消費者白書」を閣議決定した。認知症などで判断力が低下した高齢者の消費トラブルが依然として多く、「見守りの強化が課題」と指摘した。

 白書によると、全国の消費生活センターなどに寄せられた認知症などの高齢者の相談は2014年度、約9700件を数えた。前年度(約1万1千件)よりわずかに減ったが、高止まりしている。相談の8割以上は本人以外からで、訪問販売や電話勧誘販売に関するトラブルが多い。

 事業者に勧められるまま契約して借金を重ねるケースもあり、家族や近所、福祉事業者らの見守り強化のほか、本人にかわって財産管理できる成年後見制度の活用が有効だとしている。