アイシン精機が高齢者見守りに「ねむりモニター」

2015年5月26日日経新聞

 アイシン精機は、ベッドの脚に取り付けたセンサーで睡眠の質を定量化したり、起床や離床などの行動を可視化したりできる「ねむりモニター」を、高齢者施設向けに提供する。2014年から個人宅向けに販売してきたもので、サービス付き高齢者向け住宅などでの見守りに用途を広げる。「第18回 国際福祉健康産業展 ウェルフェア2015」(2015年5月21~23日、名古屋市国際展示場)に出展した。

 ねむりモニターは、車載用着座センサーを基に開発したもの。ベッドの2本または4本の脚の下にセンサーを取り付け、睡眠中の体動を測定。センサーに接続した解析ボックスで睡眠状態を解析し、無線LANを経由してタブレット端末などで結果を確認できる。

 寝入る力(入眠力)や眠りを持続する力(持眠力)、朝起きられる力(起床力)など、細かな指標で眠りを点数化できるのが特徴だ。その上で睡眠の質を高めるアドバイスが得られる。

 睡眠状態を測るだけでなく、在床や離床、端座位といった生活リズムを可視化することが可能だ。高齢者施設ではこれを利用して、入居者の状態をリアルタイムに確認したり、日々の生活リズムを把握したりできる。離床時や、ベッドの端で寝ていて転落の危険がある時などにアラートを出す機能も備える。

 標準価格は、センサーを2本の脚に取り付けるタイプが約3万円、4本の脚に取り付けるタイプが約7万5000円。前者は主に個人宅向け、後者は主に高齢者施設に向ける。