ロボットが高齢者に声掛け、クラウド連携で低コストに

2015年4月20日日経エレクトロニクス

 NTTデータが、ロボットのコミュニケーション能力を生かして商用サービスにつなげるための取り組みを始めた。東京聖新会、ユニバーサルアクセシビリティ評価機構と共同で、コミュニケーションロボットによる高齢者支援サービスの実証実験を2015年3月24日に開始した。東京聖新会が運営する西東京市の特別養護老人ホームに入居している高齢者を対象に、ロボットとの対話による見守りサービスの実現可能性を検証する。

 今回の実験では、高齢者の生活環境にヴイストンが開発したコミュニケーションロボット「Sota」と離床センサー、人感センサーを設置。「起床時の安否確認」「服薬確認」「認知症の早期発見」「夜間見守り」を行う(図1)。例えば夜間見守りの場合、深夜の離床や外出をセンサーで検知するとSotaが高齢者に声掛けを行い、異常と判断すると施設の介護職員などに通知するという流れだ。最近は離床センサーなどによる高齢者の見守りサービスが増えているが、ロボットによる声掛けを導入することで、高齢者の生活状況に沿ったより精緻な検知ができる可能性があるという。