過疎地の高齢契約者、ヤマト配達員が安否確認 第一生命
2015年3月09日朝日新聞
第一生命保険はヤマト運輸と連携し、山間部や離島の契約者の安否を確かめるサービスを4月から始める。生保各社では昨年、高齢の契約者の安否を把握できず、保険金を払いそびれた例が多数判明した。第一生命は今回のサービスで、特に高齢化が著しい過疎地での支払い漏れを防ぐ狙いだ。
両社によると、ヤマトの配達員が第一生命の契約者と会い、契約内容の通知やお知らせなどを本人に手渡す。不在が続いて会えないことが長く続いた場合は、第一生命に連絡する。
ヤマトは2013年4月から青森県黒石市で、高齢者に市の刊行物などを手渡しながら安否を確認するサービスをしている。このノウハウを活用し、第一生命の営業拠点から離れていて、営業職員が定期的に回りきれない地域をヤマトがカバーする。
第一生命が12年に91歳以上の契約者を調べた際、連絡がついた約7割のうち数%がすでに亡くなっていた。転居連絡がなかったり、契約者が施設に入ったりして保険会社からの連絡が届かない例は他社でも相次いでおり、各社とも対応を急いでいる。