おきなわICT総合戦略 県全域で超高速通信
2015年2月20日琉球新報
沖縄県総合情報政策課は、情報通信技術(ICT)を活用した施策を各部局が連携し推進する「おきなわICT総合戦略」(2014~21年度)を3月末に策定する。
21年度までに離島や本島北部を含む県全域で超高速ブロードバンドが利用可能な環境を整える方針。災害や観光、医療・介護、教育、産業振興など多分野でICTを活用し、都市部と離島・過疎地の格差解消を図り、人口減の歯止めにもつなげたい考えだ。
県はICT活用の一環として小規模離島に1人で暮らす高齢者の見守りや健康維持のため、計測した血圧データを自動的に遠くに住む家族や診療所のスタッフが確認できる実証事業なども進めている。
情報通信環境の整備では、無線LANサービス「WiFi(ワイファイ)」接続を県全域で可能にするなど地域住民、観光客の利便性向上にもつなげる。
同総合戦略は、沖縄21世紀ビジョン基本計画に盛り込まれたICTの活用方針を中心にした「ビジョン編」と具体的な事業計画の「プロジェクト編」に分けてまとめる。県は6日から3月5日まで募集している県民意見(パブリックコメント)を反映させ、3月30日の高度情報化推進本部会議で正式決定する。
「ビジョン編」は、新施策として(1)医療・看護・健康分野の情報連携の強化(2)サイバー犯罪への対応など県民のICT利活用力の向上(3)自宅勤務で育児・介護などとも両立可能なICTを利活用したワークライフバランスの促進(4)県や市町村の持つ情報を公開し、商業化や住民生活に生かすオープンデータの推進-を盛り込んだ。