空き家や墓、見守ります 糸島離れた人を安心サポート、シルバー人材センター [福岡県]

2015年2月05日西日本新聞

 古里を離れて暮らす人を支援するため、糸島市シルバー人材センターは4月から、市内の空き家の見守りや墓の世話を代行する「ふるさと見守り安心サポート」を始める。

 2012年の市の空き家実態調査によると、人が住める状態の空き家は市内に約480軒ある。放置しておくと、ごみの不法投棄や生い茂る雑草で周囲に迷惑をかけることもあるため、1回800円で屋内外の状況を確認し、現状の写真を依頼者に送付するサービスをすることにした。

 墓の清掃は2坪以内で1回2500円。墓石の清掃や小物の水洗い、作業確認写真の送付などを行う。

 また、昨年から県内各地のシルバーセンターで始まった、高齢者の安否確認をして遠方の家族に報告したり、話し相手や家事援助をしたりする「親孝行お手伝いサービス」(2時間程度で2千円)などのメニューも新設。現在、65歳以上の独居老人などを対象に実施しているクモの巣取りや電球の交換など、こまごまとした日常の困りごとを1回300円で代行するサービスなどと併せて、周知を図る。

 市の高齢化率は24.7%で、センターに登録する会員は1170人。鳥巣隆事務局長は「地域ならではのニーズをくみ取り、会員の生きがいとなる仕事をつくりながら地域に貢献したい」と話している。