2000世帯の電力消費調査 みやまで実証実験/福岡
2014年11月03日読売新聞
みやま市と住宅設備会社「エプコ」(東京都足立区)は来年4月から1年間、時間ごとの電力消費を記録する「家庭用エネルギー管理システム」(HEMS※)の機器を、モニターの市内2000世帯に設置し、各世帯の節電や地域全体の電力消費の把握につなげる実証実験を行う。(小川紀之)
HEMS機器は、わずかな電圧の違いから、照明の点灯や冷蔵庫のドアの開閉など家電ごとの使用状況を判別し、記録することができる。実証実験ではこの記録を基に、みやま市とエプコでつくるサービスセンターが各世帯に具体的な節電策をアドバイスする。冷蔵庫などの家電の使用状況から高齢者世帯の安否を確認するサービスも行う。
市は、2016年に全面自由化される家庭向け電力販売事業への参入を検討。市内のメガソーラーや家庭用太陽光発電の余剰電力を買い取り、各家庭に供給する構想を練っている。実証実験で各世帯から集まる記録は、市全体の時間ごとの電力消費傾向の把握にもつながることから、「将来の効果的な電力供給計画を立てる材料にもなる」と市は考えている。
モニター世帯は現在募集中で、市役所前に2日、実証実験を説明するショールームが開設された。西原親市長は「データを活用し、豊かな暮らしにつなげたい」と参加を呼びかけた。
ショールームは来年3月まで設ける予定。年内は無休で、開館時間は午前10~午後6時。問い合わせは市エネルギー政策推進室(0944・32・9178)へ。
※HEMS=Home Energy Management System