スマホ、「格安」にシニア関心…売り込み強化

2014年09月16日読売新聞

  スマートフォンを販売する携帯電話各社が、新規参入組も含めて、高齢者世代への売り込みを強化している。

 「高い料金」を理由にスマホを敬遠してきたシニア層が、格安スマホの登場により、関心を寄せているためだ。もう一つの障害である「難しい操作」の印象をぬぐい去ろうと、機能を使いやすくしたり、使い方を教えたりするサービスも広がっている。

 格安スマホ「PandA(パンダ)」を販売する通信ベンチャー・フリービット(東京都渋谷区)は15日の「敬老の日」に合わせて、歩数計などの機能を活用した新サービスを始める。

 スマホを使う高齢者の歩数が一定よりも少ない場合、同じスマホを使う家族らが事前に登録すると連絡が届き、安否を確認できる。

 フリービットは、携帯大手から回線を借りて通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)。パンダは通信料金が税込み月2160円(24回払いの端末代金含む)と低価格で、シンプルなトップ画面などの使いやすさが好評だ。購入者の2割程度を60歳以上が占めるという。石田宏樹社長は「スマホを持っていない60歳以上のシニア層の1割と契約したい」と意気込む。

 格安スマホは当初、スマホを頻繁に使う人が通信料金を節約するため購入すると見られていたが、シニアの関心が予想以上に高かった。このため、初心者向けの機能やサポートに力を入れる動きが相次ぐ。