買い物で安否確認 高齢者向けカード導入…能美

2014年08月29日朝日新聞

 能美市の「のみ商業協同組合」(中尾敏弘理事長)は、高齢者らの安否確認の機能を備えた買い物ポイントカード「のみカード」を導入した。同組合によると、こうした仕組みのあるポインドカードは県内では初めて。市内全域の100店ほどの加盟店で利用できるという。

 8月から導入した「のみカード」は、加盟店で100円の買い物をするごとに1ポイントがたまる仕組み。500ポイントためると、500円分の利用ができる。

 65歳以上の高齢者には、500ポイントで550円分利用ができる「のみカードプラス」を発行するとともに、希望者には入会時に住所とは別に、緊急連絡先を登録してもらう。カード利用が一定期間ない場合、組合から利用者に連絡を取って安否を確認する。もし連絡が取れない場合は、登録された緊急連絡先や市に知らせることになっている。

 高齢者の外出を促し、健康作りにも活用するため、市内3か所の温浴施設では1回の利用につき1ポイントもらえる仕組みにしている。市内自主防災組織が開催する訓練参加者には「安全ポイント券」を配布し、券の提示で加盟店で5ポイントを得られるようにする。

 同組合と市は「安全安心に関する協定」を結んでおり、高齢者らの見守りや、防災意識の向上などに協力し合う。中尾理事長は「市と連携し、高齢者が安心安全に暮らせる地域づくりを進めていきたい」と話している。