高齢化進む団地 ITで見守り/横浜
住民同士、交流の契機に

2014年07月18日日経新聞

 横浜市栄区にある公田町団地で、IT(情報技術)サービスを高齢者の健康管理や交流促進に役立てようという取り組みが始まる。歩数計や体重の測定記録をクラウドで管理。団地の交流スペースで健康相談を実施したり、住民同士で歩数を競ったりする。部屋に閉じこもりがちな高齢者が外出するきっかけをつくる。

 高齢者の見守り活動を手掛けるNPO法人「お互いさまねっと公田町団地」(横浜市)がNTT東日本と組み、8月からサービスを開始する。住民に歩数計を配り、団地の交流スペース「いこい」で体重と血圧を測定する。データはクラウド上で管理し、タブレット(多機能携帯端末)で閲覧できる。定期的に訪問するケアプラザの看護師による健康相談や指導に生かす。

 歩数計のデータはランキングにして、利用者同士で競えるようにする。6月から実証実験を実施しており「昨日はたくさん歩いたみたいだね。どうしたの」などと、住民同士の会話のきっかけにもなっている。7月19日に成果報告会を開く。

 利用料は1人当たり月100~200円とする考え。使用する機器はNTT関連会社などが貸し出す。30~40人程度の利用を想定しており、横浜市の助成金と合わせて月数万円の事業費をまかなう。交流スペースで開いている教室の開催日に合わせて、体重や血圧の測定会を開く。団地周辺の住民も参加できるようにする。

 公田町団地は1960年代に開発され、住民の高齢化が進んでいる。同NPO法人の有友フユミ理事長は「高齢者が外出したくなる仕掛けをつくり、コミュニティーを活性化させたい」と話す。NTT東日本は公田町をモデル事業として、高齢化が進むほかの団地でも展開したい考えだ。

 県内団地の活性化策を巡っては、都市再生機構(UR)が洋光台団地(横浜市)に約3億円を投じて駅前広場を改修、2015年度の完成を目指す。NPO法人や大学などに拠点を貸し出して、多世代交流やコミュニティー活性化の機能も持たせる考えだ。