携帯型高齢者緊急通報装置:高齢者に「見守り装置」 大野町、来年度から本格導入へ /岐阜

2014年07月04日毎日新聞

 大野町は、高齢者の暮らしを見守る「携帯型高齢者緊急通報装置」を試験的に導入し、モニターの高齢者19人に貸与した。使い勝手や効果などを検証し、来年度から本格導入を目指す方針だ。

 見守り装置は名刺サイズで厚さ17ミリ、重さ84グラム。高齢者がポケットなどに入れていても邪魔にならない大きさ。管理会社のコールセンターなどと通話できるほか、歩数計と見守りセンサーの機能があり、家族やコールセンターなど登録先(8カ所まで)に歩数や住居内での動きが自動送信され、日常生活に異常がないかが分かるようになっている。

 緊急ブザーの役目も果たし、ひもを引くとブザーが鳴って周囲に異常を知らせると同時に、コールセンターなど登録先に現在地を通知する。

 2日に同町役場で貸与式があり、モニターの高齢者に町職員が使い方を説明した。高齢者からは「24時間監視されているようだ」との声も出たが、いざというときの利用法には質問が相次いだ。

 町は今年度、試験的に30台を導入。1台当たりの使用料は月1150円で、町が負担する。見守り装置は、独り暮らしや昼間独りになる高齢者が対象で、町内には対象者が約2000人いるという。【山盛均】