真岡市:お年寄り安否、24時間体制で 三つのセンサー 新通報システム、10月導入目指す /栃木
2014年06月19日毎日新聞
真岡市は高齢者だけで暮らす世帯の安否確認や異常の早期発見のため、センサーを使って24時間体制でお年寄りを見守る新しい「緊急通報システム」を整備する。お年寄り自身が通報ボタンを押して消防署に知らせる従来のシステムに代わって10月からの導入を目指すもので、18日の定例記者会見で井田隆一市長が発表した。
市によると、市内には高齢者だけの世帯が全世帯数の約10%にあたる2876世帯あり、そのうち1人暮らしは1373世帯。高齢者のみの世帯が増え、急病などの緊急時の通報体制の整備が課題になっていた。
今回導入するシステムでは、「火災」「空間(熱変動)」「ドア開閉」の三つのセンサーが室内に設置される。異常があれば、委託先の警備会社から警備員が駆けつけ、必要に応じて市や消防などにも通報する。これまでは電話回線を使ってお年寄り自身が通報する仕組みだったため、緊急時に発信できない可能性があったが、この問題の解消が見込めるという。この他、警備員による家庭訪問や電話相談も行う。こうした複合的な見守りシステムは県内では珍しいという。
現在、市内30世帯で行っている運用テストが終われば、要望があって市も必要と判断した世帯への設置を進めていくという。【猪飼健史】