独居高齢者、35年に760万人 同居の関心高く
2014年06月10日日経新聞
一人暮らしの高齢者が急速に増えている。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2035年には65歳以上の独居高齢者は762万人に達する。世帯主が65歳以上の高齢世帯のうち4割近くが一人暮らしとなる見通しだ。
室内での転倒事故や体調が急変した時の対応、孤独死の防止などが社会的な問題になっている。こうしたこともあり親世代と子世代が同居する二世帯住宅に対する関心は高い。首都圏では「注文住宅の購入を考える人の約25%が二世帯以上で住む住宅を検討している」という調査結果もある。
需要は根強いものの、課題もある。二世帯住宅は持ち家が一般的。不動産登記上は1戸の住宅として扱われることもある。親が亡くなった場合、空いた住戸だけを貸したり売却したりするのが難しいのが現状だ。
賃貸であればこうした課題も解決できる可能性がある。同居の新たな手法として注目されそうだ。