仙台のソフト会社、独居高齢者見守りシステム開発

2014年06月10日日経新聞

 ソフトウエア会社のイーシェアソリューションズ(仙台市、高橋昌勝社長)は独り暮らしの高齢者の安否を自動で確認するシステムを開発した。センサーを室内に設置して住人の運動量などを測定、異常があれば遠方の家族などに知らせる。室温も計測できるため熱中症の予防効果もある。サービス付き高齢者住宅や仮設住宅などでの利用を見込む。

 商品名は「見守り環境センサーシステム」。7月にも発売する。人感センサーなどで運動量、照度、温度、湿度を測り住人の安否を確認する。機器の大きさは縦10センチ横20センチ程度で、壁に貼り付けて使う。測定データは1分ごとにサーバーに送信し、異常があればメールなどで家族や施設の管理者に知らせる仕組みだ。

 運動量は機器が放つ赤外線の揺れ具合を数値化して計測する。1分間に100を最大値として、住人の運動量を導き出す。就寝時でも寝返りなどのわずかな動きを検知できるという。数値が「0」の状態が続けば「異常」と判断する。センサー1台で半径5メートルの範囲をカバーできる。

 部屋の明るさも計測して、深夜でも部屋が明るいまま、昼間なのに暗いままの状態が続けば異常と判断する。室温が設定温度よりも高い状態が続いた場合も警告を出す。高齢者は温度変化に鈍感になりがちなため、熱中症になるのを未然に防げる。

 無線LAN(構内情報通信網)のWi-Fi(ワイファイ)通信機能を備え、インターネット経由でデータを送る。独り暮らしの高齢者世帯はネット環境にないことも多く、データ通信機能を内蔵した機種も用意した。

 価格はWi-Fiモデルが3万9800円(税別)、通信機能内蔵が4万9800円(同)を予定している。通信料を含むシステム利用料は月980円(同)を想定している。初年度の販売目標は5000台。売り上げ目標は2億円を掲げる。

 既に山形市のサービス付き高齢者住宅が7月から約20台を順次導入することを決めた。東京都内の団地の自治会や、宮城県内の老人ホームからも打診があるという。このほか仮設住宅での利用も想定する。被災地では長期の避難生活で疲労が蓄積した高齢者の健康管理が課題となっている。