一人暮らしで遠方の親が心配 見守りサービス充実してきた

2014年05月15日夕刊フジ

 「遠方に住む一人暮らしの親が気がかり」という人も少なくないだろう。最近、自宅にこもりがちな高齢者を見守るサービスが充実してきた。

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 多いのが転倒事故だ。高齢者の転倒場所で多いのは「庭」の36.4%だが、「居間・茶の間・リビング」が20.5%、「玄関・ホール・ポーチ」17・4%と室内が続く(内閣府、2010年調べ)。寝たきりや、亡くなってしまう例も少なくない。

 フィリップスの「緊急通報サービス」は、ペンダントを身に着けた高齢者が、転倒して気を失っても30秒後に自動でサポートセンターに通報する。自分で緊急ボタンを押さなくても通報するのが特長。

 ガスの使用状況から様子がわかる東京ガスの「みまも~る」もある。1日のうち、定時にメールでガスの使用状況を教えてくれる。自分でインターネットのホームページにアクセスすれば、1時間ごとの親のガス利用状況をグラフで確認できる。

 LPガスでも利用できるのはNTTテレコンの「あんしんテレちゃん」だ。1日1回朝8時ごろ、登録したアドレスにガスの使用状況を知らせるメールが届く。

 親が携帯電話を使えれば、GPS機能や自動メールサービスを利用する方法もある。利用料がかからない点は大きなメリットだ。NTTドコモの「つながりほっとサービス」は電池残量や歩数計の歩数などをメールで知らせる。

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 独自の見守りサービスを実施する自治体も少なくない。担当するのは、自治体の高齢者福祉関連の部署や地域包括支援センター、社会福祉協議会など。

 介護サービスを受けていなくても、定期的に無料で訪問や電話で安否を確認する。自治体によっては、センサーを室内に設置し、一定期間反応がないと担当者がかけつけるサービスを実施しているところもある。民間に比べ、安否確認が毎日ではないことが多いため、費用面の負担が少ないのがメリットだ。

 また、配食サービスや新聞配達、生協などの配達員に様子を連絡してもらうのも手。近隣の人や地域の民生委員、自治会長にもお願いしたい。帰省の折に、顔を出し丁寧に話をしよう。 (不動産・住生活ライター 高田七穂)