徳島)都市部の高齢者、障害者が見守り 県庁で式典

2014年05月13日朝日新聞

 障害者が高齢者の買い物支援や見守りなど日常生活をサポートする「みまもりレモン」事業のオープニングセレモニーが12日、県庁であった。県中央部の都市型難民と呼ばれる人々の手助けとなることを目指すという。

 事業を行うのは石井町石井の社会福祉法人「カリヨン」。同法人が運営する就労支援施設「れもん」の利用者と職員が平日に移動販売車で徳島や吉野川、美馬市などにある高齢者向け施設や家庭を訪れ、食料品や雑貨を販売する。その日に利用しなかった独居世帯へは、電話で安否確認もするという。

 同様の事業は三好市池田町の社会福祉法人「池田博愛会」の就労支援施設「セルプ箸蔵」が昨年4月に始めた。今月9日には美波町北河内の社会福祉法人「柏涛会」の就労支援施設も開始するなど、これまでは山間部中心の事業だったが、今回は都市部でも増加している独居老人や高齢者世帯向けだ。

 県障がい福祉課の担当者は「障害者が見守りまで行う事業は、全国初の取り組み。徳島発のモデルとして全国に普及させたい」と話した。