20~40代の孤独死20人 昨年、松戸市が初調査

2014年04月17日東京新聞

 松戸市内で2013年の一年間に孤独死した20~40代は、20人に上ることが16日、分かった。市が初めてこの年代を調査した。50歳以上(年齢不明を含む)の孤独死は過去最多の169人で、市全体の孤独死は189人に上った。 (飯田克志)

 厚生労働省によると、若年層の孤独死の実態調査は全国的にめずらしいという。

 調査対象は、一人暮らしの自宅で誰にもみとられず亡くなっていた場合で、自殺を含む。市は自治会からの情報などを基にまとめた。

 調査によると、20代は3人、30代は8人、40代は9人だった。性別では女性2人に対し、男性は18人。ある20代男性の場合は、電話連絡ができず、警察が自宅を調べて亡くなっているのを発見。死後10日経過していた。

 50歳以上は2003年から調査を始め、昨年は発見まで210日かかった50代男性のケースもあった。市は電気やガスなどライフライン事業者との情報提供の協定を活用し、若年層に対する防止策も進める。

 若年層の調査は、同市内で先進的に対策に取り組む常盤平団地自治会が全国的に孤独死の若年化が起きていることから市に求めた。同自治会の中沢卓実会長は「若く働き盛りの年代で20人も孤独死しているのは痛ましい限り。対策の強化が必要」と指摘している。