<全国初>大阪府寝屋川市で「緊急安否確認(かぎ預かり)事業」開始

2014年04月15日ケアマネージメントオンライン

 大阪府の寝屋川市社会福祉協議会は、4月より、一人暮らしの高齢者を対象にした「緊急安否確認(かぎ預かり)事業」を全市的に開始する。

 同事業は、利用を希望する人の鍵を預かり、提携する福祉施設で保管・管理。校区福祉委員会が行っている日常の見守り活動と連携して、緊急時や様子がおかしい時に、その鍵を使って家屋内に入り、安否確認をするというもの。

 すでに一部の地域でモデル事業が行われ、2014年3月3日現在、87人の利用があり、緊急対応は5回。そのうち4回は外出中や就寝中だったが、1回は自宅で倒れている高齢者を救助することができた。後日、病院にも付き添った民生委員は当時を振り返り、「鍵を預けていたおかげで、すぐに対応できた。

 施設の職員や地域包括支援センターの職員もすぐに駆けつけ、一緒に活動できて心強かった」と鍵預かりの意義を語っている。

 こうした取り組みは全国でも珍しく、全国社会福祉協議会が把握している限り初めてで、孤立死を防ぐ取り組みとして注目されている。4月からの取り組みに先立ち、同社会福祉協議会と24時間対応できる21の福祉施設が協定を結んだ。

 さらに、異変をキャッチすることの重要性を考えており、「新聞配達員、宅配業者など、関係者の皆様とより一層の連携を図りたい」と社協担当者は話している。