シャープ、高齢者見守り支援 タブレット活用

2014年03月19日日経新聞

 シャープはタブレット(多機能携帯端末)を活用した高齢者の見守り支援サービスを始める。タブレットに内蔵するゲームなどのアプリ(応用ソフト)を年内に製品化し、タッチパネルやシステムを自治体などに販売する。新サービスを育成し、5年後に約100億円の売り上げを目指す。

 新サービスでは高齢者がタブレットに血糖値や血圧、体重を入力すると、かかりつけの医師や離れて住む家族が履歴やデータをタブレットなどで受信できる。健康状態や体の異常を事前に把握し予防医療に役立てる。

 高齢者には近距離無線通信規格「NFC」を使った小型の暗号キーを渡し、タブレットに触れるだけで使えるようにする。電源を入れると「測定」「思い出箱」などの大きなボタンが並び、高齢者でも簡単に操作できる。

 シャープは大学や研究機関と協力し、視野の広さを計測する認知症予防のゲームなど約20種類のアプリを開発した。今後はタブレットやシステムだけでなく、予防医療に役立つアプリを通信会社に販売する。

 これまで電気ポットなどの家電製品を利用した高齢者の見守りサービスはあったが、タブレットを活用すれば気軽に健康状態を医師や家族に知らせることができる。