高齢者に絵手紙届け安否確認 手応えと課題 室蘭市社協 受け取り拒否も

2014年02月22日北海道新聞

 室蘭市内の独居高齢者に絵手紙などを届ける市社会福祉協議会の「はがき活動」の実施状況が21日まとまった。本年度から始まり、市内7地区の1560人に1枚ずつ配布した。はがきを手渡した民生委員・福祉委員は手応えを感じる一方で、居留守などで受け取りを拒まれた例もあった。

 はがき活動は高齢者の安否確認や住民同士つながりを深めるのが狙い。民生委員や福祉委員が手紙を作り、独居高齢者宅を訪れて手渡したり郵送したりした。

 7地区のうち第6地区(大沢・輪西・みゆき町)と第12地区(陣屋・白鳥台・崎守・石川町)の両地区福祉協議会を通じ、活動に関わった民生委員や福祉委員の感想をまとめた。それによると「男性高齢者が照れながらも受け取ってくれた」「お礼の手紙をもらった」など、活動を喜んでくれたとする感想が多かった。

 「呼び鈴を押すと物音がするのに、名乗っても玄関ドアを開けてくれない」「何度も居留守を使われ、結局手渡しできなかった」などと、対応に悩んだ感想も複数あった。拒否する人たちは他人に生活状況を知られたくないなど、地域とのつながりを拒んでいる可能性があるという。

 はがき活動は新年度以降も継続する計画。市社協は「困り事の相談など住民同士で助け合うきっかけにもなる。はがきはぜひ受け取ってほしい」と話している。(相沢宏)