看護業務の負担軽減 睡眠中の心拍など計測

2014年02月13日福島民報

 医療機器販売や介護事業などを手掛ける「エヌジェイアイ」(本社・郡山市)は日大工学部と総合南東北病院と連携し、睡眠中の心拍数、呼吸数、体動、離床の4つを一度に計測できるセンサーを開発した。病院や介護施設での看護業務の負担軽減などが期待できる。12日、橋本弘幸社長らが記者会見し、発表した。

 センサーは、本体内部に高感度で振動を感知する機器12個を配列している。寝具の下に敷くだけで、人の体に触れることなく心拍数などを測ることができる。データは1年分蓄積できるため、本人が気付かないような体の変化から病気の早期発見も可能だという。パソコンやタブレット端末などでも見ることができる。

 同社は8年前から日大工学部と総合南東北病院の協力を得ながらセンサーの開発に着手し、1年前から本格的な実証実験を重ねて完成させた。4月から主に医療機関向けに販売を始める。価格は税別で1万8千円。

 橋本社長は「一人暮らし高齢者の孤独死の防止や在宅介護の健康管理、看護業務の軽減などさまざま活用が期待できる」と話した。

 会見には酒谷薫日大工学部教授、渡辺一夫総合南東北病院理事長、品川萬里(まさと)郡山市長、丹治一郎郡山商工会議所会頭が同席した。