ゴーフィールド、香川で高齢者の見守りサービス

2013年11月29日日経新聞

 インターネット業務支援のゴーフィールド(高松市)は香川県内で高齢者の「見守りサービス」を始める。福岡市のNPOと連携し、12月から携帯電話回線などを使う専用装置を一人暮らしの高齢者世帯などに貸し出して安否を確認するほか、様々な生活相談に応じる。今後3年間で県内4000世帯への普及を目指す。高齢化の進展に対応し、ネット関連に次ぐ事業の柱に育てる。

 見守りサービスは主に65歳以上の高齢者を対象に12月中旬をメドに始める。各地で見守りサービスを提供するNPO法人、在宅医療サポート協会(福岡市)と組み、同協会から見守りシステムや端末提供を受けて、香川県内の高齢者にサービスを提供する。

 専用端末は携帯電話回線と固定電話回線を使う2種類がある。いずれも、健康や日常生活などの様々な相談にコールセンターの担当者が24時間体制で対応する。サービス利用料は携帯回線型が月額3200円。このほか初期費用(3900円)がかかる。遠方に住む子供などが契約する場合も想定する。

 携帯回線型は自宅に据え置くほか持ち運びも可能。人が端末の前を通るとセンサーが感知し、感知回数がコールセンターに伝わって安否を確認する仕組み。このほかコールセンターから定期的に電話で連絡する。

 端末はストラップを引っ張ると緊急ブザーが鳴るほか、コールセンターへ利用者の現在位置を知らせるなど防犯対策にも役立つという。

 ゴーフィールドは香川県内でのサービス提供窓口となるNPO法人、在宅医療サポート協会あんしんセンター高松を高松市内の本社内に設立。電話対応担当者を新規採用した。福岡のNPOと連携してコールセンター業務に対応する。

 ゴーフィールドによると、香川県内の65歳以上の単身世帯数は約4万。今後、医療機関や自治体、取引関係のある小売業者や不動産業者とも連携してサービスの認知度向上や充実を図り、3年以内に全体の1割の4000世帯へのサービス提供を目指す。

 ゴーフィールドは2000年に設立。企業や自治体のホームページやネット通販サイトの構築のほか、小売業と連携し自社でネット通販も展開する。14年3月期の売上高は前期比11%増の2億4000万円を見込む。見守りサービスを新たな事業の柱に育て、3年後の16年3月期には4億円程度に売上高を伸ばす方針だ。