「岩城のかあさん」が事業停止 負債2億8千万、57人解雇

2013年10月31日秋田魁新報

 由利本荘市岩城の食品加工業「岩城のかあさん」(中塚総紀社長)は30日までに事業を停止し、従業員57人を解雇した。東京商工リサーチ秋田支店によると、負債総額は約2億8千万円。

 同支店によると、同社は2001年に設立。ジャムなど加工食品の製造や飲食店経営などを手掛けた。11年からは、ご飯や肉じゃがなどのレトルト加工食品50種類を詰め合わせた「おかず箱」を高齢者宅などに置き、食べた分だけ代金をもらって補充する方式で事業を展開。高齢者の安否確認も行えるビジネスモデルとして注目された。

 12年には旧釜ケ台小中学校舎(にかほ市)で新工場を稼働させ、13年3月期の売り上げは前年同期の3倍以上の約2億2600万円に達したが、急速な事業拡大や小売店舗出店などで資金繰りが圧迫されたとみられる。

 同社は由利本荘市が所有する食品加工施設(同市岩城)の指定管理者。