高齢者もつながるLINEの輪 「らくらくスマホ」用、ドコモがアプリ提供
2013年08月13日産経新聞
短い文章やスタンプと呼ばれるイラストをやり取りしたり無料通話ができるスマートフォン(高機能携帯電話)用アプリ(実行ソフト)「LINE」が、高齢者のコミュニケーション手段としても注目されてきた。NTTドコモが高齢者向けの「らくらくスマホ」用により安心して使えるLINEアプリを10月にも提供。インターネット接続事業者のインターリンク(東京都豊島区)は高齢者向けのLINE講習を9月から全国で展開する。
世界で利用者2億人を突破したLINEは、通信事業者に依存せず手軽に“会話”できるツールとして若年層を中心に急速に普及している。しかし、高齢者にとってもメールより操作が簡単で、子供や孫ともすぐにつながる点は大きなメリットだ。
ドコモは、運営会社のLINE(東京都渋谷区)と提携して、本来はアプリをダウンロードできない「らくらくスマホ」「同2」向けのLINEアプリを提供する。音声通話と、「トーク」と呼ぶ短文や無料スタンプのやりとりに機能を制限し、有料スタンプやゲームなど課金サービスは削除する。
米アップルのタブレット型端末「iPad(アイパッド)」を無償で貸与する高齢者向け「無料iPad教室」を実施しているインターリンクは、9月から同教室の一部でLINEの利用方法を講習する。操作の容易さに加え、メッセージを読んだことを相手に知らせる『既読』表示が、「離れて住む家族に安否を知らせる手段になる」(新規事業部)など、今後利用が広がるとみている。
運営するLINEでも「最近は生涯学習講座などで講義を要請される」と、LINEを利用する高齢者の増加を実感しており、一層のサービス向上を目指す方針だ。