高齢者見守りサービス、賃貸住宅向けに月5000円台で/エイジプラス

2013年04月15日週刊住宅online

 有料老人ホーム・高齢者住宅紹介業のエイジプラス(大阪市中央区、植田秀一社長)は、賃貸マンションに安心して高齢者が入居するための安否確認・緊急対応サービス「シニアアクティブルーム」の提供を首都圏で本格展開する。

 毎日決められた時間に電話で安否を確認してその結果を家族や管理会社に通知する「きずな電話」と、セコムによるホームセキュリティ・緊急駆け付けサービスを組み合わせた。1室単位での利用が可能で、利用料金は1室あたり月額5000円台と低額に抑えた。空室に悩む管理会社からの引き合いが強く、昨年11月のサービス開始開始から5カ月で関西を中心に50社300棟が登録した。

 きずな電話は、毎日決められた時間に電話をかけて、安否や体調を確認。音声メッセージに対応して入居者は「元気」「いつも通り」「元気がない」を選択してダイヤルすると、その結果を家族や管理会社にメールで通知する仕組み。体調確認のあとに、季節の話題や投稿川柳、子どもの夢(作文)などを紹介して、電話が楽しみになるよう工夫した。

 ホームセキュリティや緊急対応はセコムと提携。初期費用を3万円台に抑えた。セキュリティ端末は、高齢者に使いやすいようテレビ台やテーブルに置ける据え置き型としたため、工事も最小限となり物件オーナーの理解を得易いという。ペンダント型の救急ボタンは防滴タイプとして、浴室にも持ち込めるようにした。ボタンを押したり火災発生時には警備員が駆けつけるが、通常のセキュリティ契約で必要となる追加料金を不要にした。

 同社では「オーナーにとって高齢者入居の最大の不安は、孤独死。事故物件になれば、損害は大きい。賃料の引き下げやリフォームとは異なる空室対策として管理会社に提案していく」(田中宏信東京支店長)と話している。