不動産投資、地震・空室・金利より怖いのは?

連載:「オモロー式」不動産投資講座【3】

2013年03月20日プレジデントオンライン

気になる天災・人災・家賃滞納こうしてクリア

不動産は理論を習得してしまえば手堅い投資ですが、前回の記事(で述べたとおり、リスクがないわけではありません。考えられるものにつ いて改めて述べておきましょう。

1.地震リスク

 先の東日本大震災では地震や津波によって多くの建物が倒壊し、住めなくなるケースを目の当たりにしてきました。日本は地震大国ですから、これからも全国で大小の地震が起きると考えていたほうがよいでしょう。

 もし地震によって建物が破損・倒壊すれば、賃料収入が得られなくなります。そればかりか、建物を復旧するためのコストが発生したり、建物が無事でも、地盤沈下などのリスクも。投資した金額が半分も回収できないうちに人が住めない状態になってしまい、売るに売れずローンだけが残る、ということもなきにしもあらずです。

2.火災リスク

 マイホームなら自分や家族で気をつけることができても、不動産投資の場合は、テナントの不注意や近隣からのもらい火など、オーナー自身が防ぎきれない面があるのも確か。

3.天災リスク

 台風、暴風・竜巻による建物の破損、河川の氾濫などによる冠水、台風などの暴風雨による土砂などの自然災害です。日本は亜熱帯気候になったといわれる昨今、台風や竜巻、降雨量も増えていますのでやはり注意したいところ。

4.人災リスク

 所有物件において人が関与する事件や事故が起きること。事件や事故ではなくとも、自然死、孤独死もここに該当するでしょう。特に高齢化・孤立化が叫ばれる昨今、入居者の孤独死は不動産投資家には避けられない問題となっています。

 発生してしまうと賃料収入が入らなくなり、復旧コストがかかるのはもちろん、事件・事故が起きた部屋ではない、その他の部屋の入居者まで退去したり、その後も入居が決まりにくかったりと、賃貸経営に甚大な影響を及ぼします。

5.空室リスク

 前述の通り、昨今の不動産投資は、売却の際に得られるキャピタルゲインではなく、その収益の柱はインカムゲイン。すなわち不動産を貸すことによって毎月得られる賃料にその目的はあります。

 つまり、せっかくの不動産物件も借り手がいないことには収益を得ることができません。収益がないということはゼロ、という意味ではなく、ローンで不動産を購入すればローン返済、さらには固定資産税などの税金、マンションの区分所有なら管理費や修繕積立金など、出ていくお金がありますからむしろマイナスです。

しかも、日本の人口は2005年から減少傾向。さらに少子高齢化が進むことを考えれば、部屋の供給量に対し住む人間が少なくなる、いわば供給過多の時代になるといわれています。

6.家賃滞納リスク

 テナントの経済的な事情や怠慢などによって賃料が予定どおり支払われなくなること。不動産投資の収益の柱である毎月の家賃が入ってこない、それでもローン返済や税金、管理費が発生するという点では空室リスクと同じですが、テナントや連帯保証人への督促、賃料の不払いを理由に退去させる業務などの労力(不動産業者や弁護士などに依頼した場合には費用も)が発生するので、こちらのほうがやっかい。芸能人同士が起こした、家賃をめぐる裁判も記憶に新しいのでは。

7.金利上昇リスク

 現在の日本は低金利時代。その低金利をベースにして投資家も業界全体も不動産投資行動を決定しています。しかし、6%以上の金利が当たり前という時代も過去にはありました。好景気による大幅な金利上昇は、当面は心配される状況ではないでしょうが(残念ながら)、昨今のギリシャ問題のように、財政破綻からもたらされる金利上昇リスクは耳にするところ。

 ざっと考えただけでも以上のようなリスクがあります。しかし、先に述べたように不動産投資は不動産「経営」(=マネージメント)。こうしたリスクもマネージメントできるのがよい点だと私たちは考えます。繰り返しになりますが、ここがよその国の政策や企業の業績不調など、自分のあずかり知らぬところで起きた要因で暴落するFXや株との大きな違いです。

 例えば、1~4に関しては保険をかけておくことでリスクを軽減することができるでしょう(かけ方に関しては後ほど具体的に説明していきますので、ここでは保険がかなり有効である、ということだけ理解してください)。もちろん、地震においては耐震補強、火災には耐火性の強い素材を使うといった対策で、さらにリスクヘッジしておくに越したことはありません。しかし、なにより私たちは、万が一地震や火災に遭っても大きく損をしないという観点から「物件の選び方」を考えていますので、実はダブル、トリプルの意味でリスクヘッジはできています。こちらも別章で詳しくご説明していきます。

 空室リスクに関しても、供給過多の時代でも入居者に選んでもらえる、魅力的でオモローな不動産に投資しようというのが私たちのモットー。オモロー不動産的な物件選びをしていただくことこそ最高の空室リスクヘッジと自負しています。

 家賃滞納は「家賃保証会社」を使うことによって回避することができます。家賃保証会社とは、賃貸住宅の契約時に必要な賃借人の連帯保証人を代行する会社のこと。詳しくは後の章で説明しますが、賃借人が家賃を滞納した場合、賃借人に代わって家賃保証会社が家賃を立て替えて支払ってくれるうえ、督促も家賃保証会社が行ってくれます。

 金利上昇は、オモロー式投資術による高利回り・高キャッシュフロー投資を行うこと自体がリスク回避に。また経済情勢次第で、固定金利ローンの借り換えや繰り上げ返済、物件の売却などを検討するのもひとつの手。いずれにせよ対策を講じる余地はあるわけです。

 このように不動産投資にはリスクもありますが、リスクヘッジをしておくことも可能。むしろこうしたリスクにおびえ、この不安定な時代に何の投資もしないことこそ最大のリスクではないでしょうか。