ネットで高齢者の安否情報確認 見守りシステム導入 印南町

2013年02月28日紀伊民報

 和歌山県印南町は高齢者の見守り支援として、離れて暮らす家族らにインターネットで安否情報を知らせるシステムを導入する。4月ごろの運用開始を目指しており、当面は町の沿岸部など一部地域を対象に希望者を募って試行的に実施。同町は日高地方で最も高齢化率が高く一人暮らしも増えており、町は「家族と離れて暮らしていても安心してもらえる仕組みをつくりたい」と話している。

 高齢者宅に体調の異常などを知らせる発信ボタンと人の動きを感知するセンサーを配備し、離れて暮らす家族がそれらの情報をパソコンやスマートフォンなどを使って確認できるシステム。センサーは居間やトイレに設置して、日常行動の変化を把握する。

 人口の約3割に当たる約2800人が65歳以上の印南町では、そのうち約400人が一人暮らし。現在は民生委員らが自宅を訪問するなどして見守り活動を続けているが、子どもが家を離れて一人暮らしとなる高齢者や高齢夫婦の世帯が増えていることなどから、システムの導入を決めた。事業の対象となるのは65歳以上の高齢者で、一人暮らしまたは高齢者のみの世帯が優先。役場も情報を把握し、緊急時に対応できるようにするという。

 通信のための基地局の設置といったハード面は町が行い、システムの運営管理は民間会社に委託する。町は昨年の町議会12月定例会でシステム導入のため、2012年度一般会計補正予算案に510万円を計上。そのうち500万円は県の補助金を活用する。

 運用開始時点での利用可能な地域は沿岸部や切目川筋の一部に限られており、個人負担として月額利用料980円(予定)が必要となる。利用の状況を見ながら対象地域を拡大していきたい考え。

 日裏勝己町長は初当選した昨年1月の町長選の時から、高齢者の見守り支援に取り組みたい考えを強調しており「印南町は近所のつながりは強いほうだと思うが、それでも孤独死などが危惧される。この技術によって離れて暮らす家族の心配を少しでも軽減することができれば」と話している。

 問い合わせは同町住民福祉課(0738・42・1738)へ。