血圧計使い高齢者見守り 測定データ、病院へ送信 南相馬市

2012年09月18日河北新報

 福島県南相馬市は17日、市内の高血圧を抱える高齢者50人を対象にした、データ送信機能付きの血圧計を使った見守りプロジェクトの試運用を始めた。

 プロジェクトは、福島第1原発事故後に増えた高齢独居世帯や仮設住宅入居者の見守りと健康管理を兼ねた取り組み。1日に朝と晩の2回の測定データが送信され、市立総合病院の医師がチェックする。

 異常が認められたり、3日間測定が行われなかったりすると、本人とかかりつけ医に連絡が入る仕組みで、かかりつけ医もデータを共有できる。

 同日、市民文化会館ゆめはっとであった進呈式では、参加する50人に小学生らが新しい血圧計を手渡した。同市原町区の木幡喜一さん(82)は「震災後血圧が上がった。1人暮らしなので、安心できる」と話した。

 プロジェクトは半年間の予定。結果を見て対象者を広げるかどうかなどを検討するという。