高齢者の安否確認システム開発 福知山の福祉機器製造会社

2012年08月23日京都新聞

 福祉機器製造のアイトシステム(福知山市)は、一人暮らしの高齢者の生活行動をセンサーと押しボタン情報で見守る安否確認システムを開発した。寝起きや室内の行動パターンを読み取り、異変を素早く察知できるという。9月下旬に発売する。

 「きずなボタン」と名付けたシステムは本体と子機に計四つのボタンがあり、高齢者に起床時や外出・帰宅時、緊急時に押してもらう。茶の間など滞在時間が長い居室に置く子機は、人感センサーを搭載し、室内での動きを捉えてボタン情報とともに同社コールセンターに電話回線で自動送信する。

 センターは緊急ボタンに加え、普段の生活パターンと大きく異なる場合や、日中に動きがない場合は高齢者宅に電話連絡。応答がなければ119番や協力依頼した近隣住民に通報し、屋内の様子を確認してもらう。

 何度も同じボタンを押したり、動きが激減するケースも検知できるため、同社は「初期の認知症やうつ病の早期発見も期待できる」としている。装置はレンタルで、利用料は月1500円。初年度2千台の販売を目指す。