2012年07月23日朝日新聞

南砺　宅配システム高齢者に好評

　南砺市の中山間地に住む高齢者の見守り専用のテレビ電話に、新たに買い物機能が加わり、今月から本格運用された。地元スーパーと大手運送会社が連携するネット事業を導入、現金決済の安心感や操作性などが好評のようだ。

　同市が昨年導入したテレビ電話システム「そくさいネット　ふれiTV」。総務省のユビキタスタウン構想推進事業でタッチパネル式の専用端末を平、上平、利賀など山間地の308世帯に設置。行政や医療機関などと結び、災害情報伝達や回覧板機能などで高齢者ケアを向上させる。

　今回は、これに同市の食品スーパーとヤマト運輸が展開していたパソコンによる商品の宅配システムを導入。朝の注文でその日のうちに商品を届け、代金と引き換えるネット事業で、引き換えの際の手数料のサービスも。買い物に出かけるのが難しかった高齢者らの利用が広がった。

　扱う商品は、パソコンのネット事業より少なめ。しかし画面を見ながらタッチパネル式で操作でき、苦手なパソコン操作がないことや、カード決済をしないで済むことなどから希望者が増えているという。（八田伸拓）