独居高齢者:4割が地域活動不参加 「孤独死の可能性懸念」−−県民生委員協調査 / 山形

2012年06月29日毎日新聞

 県内で1人で暮らす65歳以上の高齢者のうち、4割が地域の団体や集まりに参加していないことが、県民生委員児童委員協議会の初の調査で分かった。理由を複数回答で尋ねたところ「参加したくないから」との回答が約3割で最も高かった。「1人では参加しにくい」との回答も1割超あった。地域とのかかわりを持ちたがらず、1人で生活する高齢者が少なくないことが浮き彫りとなり、同協議会は「孤独死につながる可能性がある」と懸念している。【浅妻博之】

 同協議会のほか県社会福祉協議会、大学教授らが昨年8月の1カ月間に聞き取り調査を実施。協議会によると、県内全域を対象とした同様の実態調査は全国でも珍しいという。

 各市町村の民生児童委員が把握する1人暮らしの高齢者2万7188人(昨年8月1日現在)から、無作為抽出した5441人を対象とした。うち同委員が対象者を直接訪問し、日ごろの困りごとや外出・社会参加活動などを聞いた。有効回答数は5,160人(回答率94.8%)。年齢層は、75歳以上が7割を占め、平均年齢は78.2歳。最高齢は101歳だった。