安否確認:高齢者と毎日ゆんたく 専用携帯で 青果業フロックス / 沖縄
2012年05月04日琉球新報
青果業のフロックス(宜野湾市、宮城敬社長)は6月から、独居の高齢者に365日毎日電話連絡し、家族に安否をメールで知らせるサービス「新地域密着型高齢者見守り支援サービス・ゆいこ〜る」を始める。高齢者へは専用携帯電話を無償貸与し、午前8時から午後10時まではオペレーターと話ができる「ゆんたくコール」サービスも備える。野菜などの配達も請け負う。
同社は新サービスの開始に伴い、コールセンターを開設し2人を雇用する予定。採用には高齢者と話ができるよううちなーぐちを話せることが条件。まず宜野湾市を中心に本島中部6市町村でサービスを始める。モデルが確立できれば北部や南部にも拡大していく考えだ。
青果業のフロックスが、まったく畑違いのサービスを始めるきっかけになったのは、高齢者の顧客とのつながり。スーパーの進出で青果業の競争が激しくなる中、継続して通ってくれる高齢者。その理由は孫ほどの年齢の店員との「ゆんたく」だった。
野菜などの配達サービスで他社との差別化を模索していた同社は、高齢者向けにアンケートを実施。介護認定を受けていない「元気」な85%の高齢者のうち、56%が「不安を感じている」と回答した。宮城社長は「高齢者は会話を求めていることに気付いた。元気だけれど寂しい高齢者が安全安心に暮らせて、無縁社会をつくらせないことを目指したい」と動機を話した。
地域の商店とも連携して配達品目も増やす計画。問い合わせはフロックスゆいこ〜る事業部(電話)098(897)6714。