いきいきシニアライフ─心強い安否確認サービス
センサーや電話、宅配型緊急時の対応や費用に相違
2012年03月30日公明新聞
◇携帯の機能使えば外出時も安心◇家族、近隣との連携忘れず◇
まもなく新年度。家族の転勤などで一人暮らしが始まるシニア世代もいるのではないでしょうか。家族に元気の証を届ける安否確認サービスを紹介します。
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現在、多くの企業や自治体が、安否確認に関するサービスを提供しています。さまざまなサービスの情報を紹介している「高齢者安否確認比較.com」の上山重郷代表によると、サービスは、大きく7種類に分類されます【表参照】。利用する場合は、それぞれの特徴や予算を見極めた上で、自分に合ったサービスを選びたいものです。
■民間
①複合サービス
主に警備会社が提供するサービスです。センサーや緊急通報ボタン、火災警報器などが異常を察知するとスタッフが駆け付けます。遠くに住む家族にも通知が届きます。利用可能な地域が限定されていたり、費用が高額になる傾向があります。
②センサー・機器
人を感知するセンサーの情報や、電気ポット、ガスの使用状況を離れて暮らす家族にメールで伝えます。普段の生活を送るだけで確認できるのが利点です。中には警告音や回転灯で、近隣に異常を伝えるサービスを提供する事業者もあります。
③オペレーターの電話
定期的にオペレーター(電話交換手)が高齢者宅へ電話し、安否を確認します。民間非営利団体(NPO)が運営するものもあります。人が対応するため、きめ細かな見守りが可能な一方、途中でサービスを休止する事業者も多いので注意が必要です。
④自動電話・メール
コンピューターによる自動電話で健康状態を確認し、内容を家族にメールで伝えます。このほか、高齢者の携帯電話にメールを送り、安否確認する業者もあります。
⑤宅配サービス
弁当などを宅配する際、手渡しで安否を確認します。中には、緊急事態を発見した場合、事前に登録した緊急連絡先や公的機関に連絡するサービスもあります。
■自治体
⑥緊急通報
自治体が緊急通報装置を貸し出し、緊急時には消防署や近隣の協力者、家族などに連絡が届く仕組みです。対象者が限られている場合があります。
⑦配食サービス
自治体が行う弁当宅配サービスです。サービス内容は民間の宅配サービスと同様です。
緊急通報や配食サービスは多くの自治体で実施していますが、「意外と知られていない」(上山代表)そうです。各自治体の担当課に問い合わせてください。
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このほか、携帯電話の機能を活用した安否確認サービスも近年、注目を集めています。家の中だけでなく、外出中も対応可能だという利点があります。歩数計の機能を使って歩数情報を指定したメールアドレスに送るなど、多様なサービスが提供されています。
紹介したほとんどのサービスは、複数の人へ通知を送ることが可能です。家族が遠くに住む場合は、近隣の友人・知人に連絡が届くようにすると、いざという時に安心です。
ただし、どのサービスを利用しても、「100%安心とは限らない」と心得ておきましょう。機械が作動しないなど、不測の事態が十分に考えられるからです。家族や近隣との、まめな連絡が大切なのは言うまでもありません。