寒さで孤立死か…母と長男の遺体、南相馬の家に
2012年03月27日読売新聞
東京電力福島第一原発事故で緊急時避難準備区域に一時指定された福島県南相馬市原町区の住宅で2月下旬、母親(当時69歳)と長男(同47歳)が、死後2~3週間たって遺体で見つかっていたことが、市などへの取材でわかった。
市長寿福祉課によると、民生委員が2月に入って親子と連絡が取れないことから、県外の親類に知らせた。この親類が訪ねたところ、2人ともすでに死亡していた。県警によると、長男が2月上旬、母親は同中旬にいずれも寒さで亡くなった可能性が高いという。
同市原町区は、昨年9月末に緊急時避難準備区域は解除されたが、人口は震災前の約7割に減っている。同市健康福祉部の高島正一次長は「避難生活で地域のつながりも薄くなっており、対策を検討したい」と話した。