高齢男女の遺体発見、病死か 新聞2週間分たまる 東京・足立

2012年03月11日産経新聞

 11日午前11時半ごろ、東京都足立区西新井のアパートの一室で、70~80歳代とみられる男女が亡くなっているのを、警視庁西新井署員が発見した。同署によると、この部屋に住む男女とみられ、死後2週間程度が経過していた。同署は、どちらかが病死した後、もう1人も高齢で動けず死亡した「孤立死」の可能性があるとみて身元の確認などを急いでいる。

 同署によると、男性は和室の布団近くであおむけに倒れ、女性は別室の畳で下着姿で死亡していた。下着は汚物で汚れていた。目立った外傷はなく、玄関は施錠され、室内に物色された形跡もなかった。財布などに現金約1万6千円があったほか、冷蔵庫に食料品も入っていたという。

 近所の男性が、この部屋に住む男女と連絡が取れないことを不審に思い、11日午前、アパートを訪問。新聞が約2週間分たまっており、風呂場の窓から室内に入ったところ、2人を発見。通報で、駆けつけた西新井署員が死んでいるのを確認した。

 近隣住民は「生活保護を受け、2人暮らししていたようだ。女性はここ2、3年姿を見ていない。男性も昨年7月ごろから、姿を見ていなかった」と話した。

 東京都内では今月7日、親子とみられる高齢の女性2人の遺体が見つかり、2月にも母親と障害を持つ男児が死んでいるのが見つかった。

 現場は東武伊勢崎線西新井駅から北西約1キロの住宅地。