画面タッチで安否確認 白川町で高齢者見守りシステム始動/岐阜

2012年01月17日 岐阜新聞

 高速インターネット接続サービスを活用した「高齢者見守り安心システム」が、加茂郡白川町で始まった。毎朝、一人暮らしの高齢者宅に設置された情報端末画面に、町役場から「お元気ですか」と配信し、その返信をもとに町職員が高齢者の安否を確認するシステムで、県内初の試みという。

 システムは、利用者が自宅に設置された端末画面をタッチすることで、職員が安否を確認できる仕組み。回答がない場合は電話で連絡し、電話が通じなければ近所の見守り協力員に訪問してもらう。

 また、端末画面をテレビ電話として利用でき、利用者は体調不良時や心配事がある時に、町保健福祉課内にある端末画面を通じて、保健師に相談できる。このテレビ電話は、町内の社会福祉協議会や地域包括支援センターともつながっている。

 町には、65歳以上の一人暮らし高齢者が約300人おり、安心して生活してもらおうと導入。県の補助を受け、約1200万円をかけて整備した。現在の加入者は14人で、本年度中に35人が利用を始める予定。

 今井良博町長が、利用者の鈴村光枝さん(77)とテレビ電話で会話。今井町長は「高齢化が進んでいる。多くの人にシステムに参加してもらい、弱い人にやさしいまちづくりを実現したい」、鈴村さんは「テレビ電話で相談できることは大変心強いし、うれしい」と話した。