タブレット端末で見守り 神山・下分地区、一人暮らしの高齢者/徳島
2011年12月11日 徳島新聞
神山町は、町内の一人暮らしの高齢者を対象に、光センサー付きのタブレット端末を使った見守り事業の実証実験に取り組む。県によると、情報通信技術(ICT)を活用した高齢者見守り事業は、美馬市が実証実験を進めているが、タブレット端末を使うのは初めてという。
モデル地区に指定した下分地区の50世帯にタブレット端末を配布。居間や廊下など住民がよく利用する室内に端末を固定し、光センサーの反応で安否を確認する。運用開始は2012年3月の予定で、期間は同年度末まで。
端末は、光通信回線で業務委託先のコールセンター(徳島市)に接続。半日~1日程度の一定時間中に住民の動作反応が無い場合はコールセンターから住民宅へ電話連絡する。電話がつながらなければ、民生委員や近隣住民に安否確認をしてもらう。
端末は、光センサーによる安否確認のほか、町からの情報を伝える電子掲示板や緊急通報の機能も備える。
町の高齢者の一人暮らしは401世帯に上り、民生委員37人が戸別訪問している。町外で暮らす家族から見守り活動を充実させてほしいとの要望もあり、実証実験に踏み切る。
下分地区は、65歳以上の人口の割合(高齢化率)が49.8%(10月末現在)で町平均の44.3%(同)に近い。山間部と平野の両方に集落があって両方の実証結果を得られることから、モデル地区に選んだ。
実証実験には、県の地域支え合い体制づくり事業補助金2435万円を充てる。