県が高齢者や障害者の「孤独死問題」調査へ/岐阜
2011年07月16日 岐阜新聞
県は15日、閉じこもりや希薄な近所付き合いなど一人暮らし高齢者らの社会的孤立の実態を把握するため、県内の数大学と共同で実地調査を実施する、と発表した。
県によると、昨年に県内で自宅などで誰にも看取られずに「孤独死」した65歳以上の高齢者は411人で、前年より138人(51%)増え、10年前の131人の3倍になった。
県内には福祉や社会学系の学部を持つ大学があることから、孤独死のリスクの高い孤立状態の解消や防止に向け専門的な視点で課題を分析してもらう。
大学教授らと学生5人以上でつくる研究グループを公募し8月下旬にも調査に着手。中心街と郊外住宅地、都市部と農山村集落など地域特性の異なる5圏域の計10カ所程度で一人暮らし高齢者や障害者世帯など200~300人に面接。家族や近所、友人との付き合い、利用している福祉サービス、日常生活の困りごとや将来不安などを聞き取る。県は2カ所あたり最大250万円を補助する。
2005年の県内の単身世帯は15万2172世帯で全世帯の21.4%。30年には、岐阜市と大垣市の総世帯に匹敵する22万244世帯(31.4%)に増えると推計されている。